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電気めっきとは?簡単にわかる「めっきの仕組み」を解説します

電気めっきとは?簡単に理解できる基本的な知識と仕組みを解説

電気めっきとは、簡単に一言で表現すると「電気エネルギーを利用しためっき」のことです。

めっきは表面処理の1種で、製品を金属の膜で覆う加工技術のことです。めっきには種類があり、簡単に大別するとめっき液を用いる「湿式めっき」、液を使わずに真空下で処理する「乾式めっき」があります。

電気めっきとは「湿式めっき」の1種で、簡単にご説明すると電気エネルギーによってめっき液中で起こる酸化還元反応を利用し、製品の表面に金属皮膜を形成する方法です。

簡単に 加工 設備

今回のコラムでは電気めっきとはどのような技術なのか、メリットやデメリット、用途、仕組みなど基本的な情報を、スズキハイテックが簡単にそしてわかりやすくご説明いたします。

メリットとデメリット

電気めっきのメリットとデメリットについて、簡単にご説明します。

メリット ・装飾性や機能の付与(防錆、耐食性、耐摩耗性、電気伝導性など)
・一度にめっきできるため、生産コストにも優れている
・厚付けができる
デメリット ・電流分布の影響を受け、均一にめっきを付けるのが難しい
・複雑な形(パイプ等)の場合、めっきがつきにくい
・導電性のある素材に限定される

簡単にではありますが、このようなメリットとデメリットが挙げられます。

また、電気めっきは電気エネルギーを利用し、膜厚の調整を行うことも可能です。もうひとつの湿式めっき「無電解めっき」と比較すると安価に加工できる点もメリットといえるでしょう。

電流分布の影響により膜厚のムラや、形状によってはめっきがつきにくい部分がある点がデメリットとして挙げられますが、生産性が良いため最も使われている技術です。

電気めっきの用途

電気めっきは身の回りの様々な製品にも使われている、とても身近な加工技術です。

基材(めっきをつける製品)が本来持っていない性能を補うほか、耐食性や耐摩耗性、硬度などといった機能の向上ができます。

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また、本物の金属を表面に形成するため、美しい金属感によって高級感も得られることから、加飾目的としても利用されています。

簡単にイメージできるよう、以下に用途の一例をご紹介します。

  • 自動車
  • 電子部品(リードフレーム、プリント配線板など)
  • 家庭用品(調理器具、水回り)
  • 装飾品(アクセサリー等)

意外と身近なところで使われていることが、簡単におわかりいただけるかと思います。

電気めっきの仕組み(原理)

電気めっきとはどのような仕組み(原理)なのか、簡単にご紹介します。

冒頭でも触れた通り、電気めっきとは電気エネルギーを利用した技術です。電気めっきにおける金属皮膜が形成される仕組みを簡単にご紹介しましょう。

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基材(めっきをつける製品)を陰極(カソード)、めっきをつけたい金属を陽極(アノード)にセットします。陽極側の金属が溶け、めっき液中に金属イオンを供給します。整流器から流れ出る電子によって基材の表面で金属イオンが金属原子に戻り、基材の表面で皮膜を形成します。簡単にご説明しましたが、これが電気めっきで見られる仕組みです。

流す電流が強いと、金属皮膜の形成速度は上がりますが、粗い仕上がりとなるため、良質なめっきのためには形成する金属の種類に合わせた電流の設定が重要となります。

無電解めっきとの違いについて

無電解めっきとの違いについて、よくご質問をいただきますので簡単にご説明します。

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無電解めっきについて簡単にご説明すると、めっき液中の化学反応によって処理をする方法です。電気めっきとは異なり、電気エネルギーを必要としない酸化還元反応で処理をするので、導電性を問わず様々な基材に金属皮膜を形成できるほか、複雑な形の製品でも均一な膜厚でめっきがつけられる特徴があります。電気を通さない素材にも加工可能なので、プラスチックへのめっきの下地としても使われます。

多くの利点のある技術ではありますが、厳重なめっき液の管理が求められるほか、コストが高い点がデメリットとして挙げられます。

電気めっきで処理できる金属の種類とは?

電気めっきとは、どのような種類の金属の皮膜を形成できる技術なのでしょうか。

代表的な金属の種類と特徴を、簡単にではありますがご紹介します。

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●ニッケル
硬度に優れており、熱処理による硬度の向上も可能。耐食性、耐熱性にも優れている。

●クロム
耐摩耗性、耐食性、耐熱性に優れ、硬度が高い点が特長。青白差を感じられるシルバーが美しく、加飾目的としても使われている。

●錫
耐食性、はんだ濡れ性に優れている。電子部品などで広く使われている。

半導体のリードフレームへの錫めっきについてはこちら

●銅
導電性、熱伝導性に優れ、抗菌性があるという特徴があります。一方で素材を選ぶ他、酸化しやすいため変色が起こりやすい一面もあります。

●亜鉛
耐食性(犠牲防食)に優れ、防錆目的で広く採用されています。処理後、亜鉛は酸化によってすぐに腐食するため、クロメート処理を行います。

●金
色合いが美しいため、加飾目的の他、耐食性、導電性、熱伝導性、はんだ付け性に優れているため、電子機器などにも使われています。

上記は代表的な金属の種類について簡単にご説明しましたが、メーカーによって対応できる金属の種類が異なります。

弊社では上記のいずれの金属にも対応しております。用途に適した、金属の種類や加工プロセスをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

スズキハイテックは高品質なめっき処理をいたします

スズキハイテックは高品質なめっき技術により、お客様のモノづくりをサポートするめっきメーカーです。

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弊社では自動車部品をメインに、様々な製品のめっき処理を行っており、多数の実績がございます。半導体部品など、品質要求が求められる難易度の高いめっきも得意としているため、様々な製品への加工のご相談を承ります。

弊社では硬質クロム、無電解ニッケル、錫系めっきの自動化ラインも有しており、高い品質と生産能力にて製品を提供いたします。量産はもちろん、試作にも対応しておりますので、めっきのことでお困りのことがありましたら弊社までご相談ください。

 

また、電気めっきを応用した技術、電鋳加工にも対応しておりますので、超精密な加工品の製造のご相談も承っております。

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電鋳加工の詳細はこちら

電気めっきとはポピュラーなめっき技術!ご相談はスズキハイテックまで

電気めっきとはどのような技術なのか、簡単にではありましたがご紹介しました。

電気めっきとは、電気エネルギーを利用して基材に金属皮膜を形成する技術であり、最もポピュラーな技術といえます。

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今回のコラムでは、電気めっきとは何か、理解を深めたい方に向けて簡単にまとめさせていただきました。

電気めっきとはスタンダードな技術なので、多くのメーカーが対応している技術です。しかし、どのメーカーも同じとは限りません。加工サイズや品質管理、対応している金属の種類、また部分めっきの対応の可否、得意分野など、メーカーによって違いがあります。また、環境負荷軽減に対応した技術を有しているかどうかなどもメーカーによって異なるため、希望に合わせたメーカーを選ぶことが重要です。

弊社、スズキハイテックは1914年の創業以来、積み重ねてきたノウハウや知識をベースにお客様に高品質なめっき技術を提供しております。品質だけでなく、全自動ラインによって生産性の向上とコスト低減の両立を実現しております。

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スズキハイテックの設備について

精密なめっき加工も得意としておりますので、めっきのことで課題がありましたらお気軽にスズキハイテックまでご相談ください。

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